コラム

  • 産業経済が人間生活を変えた
    Russell Bakerのピューリツア賞受賞作“Growing up”には、昔のアメリカの家庭生活と当時の人々の思いが活き活きと書かれている。 1920年代バージニア州の片田舎の村の家々には水も電気も無かった。 水は女たちが毎日丘の麓の泉まで汲みに行った。明かりは石油ランプ。 また、トイレが家に無かった。家から離れた掘立小屋にトイレがあり、日中はそこへ行って用を足したが、 夜はベッドの脇にslop jar(おまる)を置いて用を足した。 女たちは朝になるとslop jarを流しに行き水で洗って蒸気で消毒した。 文明国アメリカでも少し時代を遡れば、そんな生活が残っていた。 つましい暮らしの中、父親が31歳の若さで死んでしまう。 働き手を失った母親は途方に暮れる。 3人の子供のうち末の幼女...