「66歳以上働ける」佐賀県内企業49.8%
佐賀労働局がまとめた県内の高年齢者雇用状況(2023年6月1日時点)によると、66歳以上が働ける制度を設けている企業の割合は前年よりも5・7ポイント増え49・8%だった。全国平均を6・5ポイント上回った。
従業員21人以上の県内企業1654社から回答を得た。企業規模別に見ると、中小企業では83社増の796社で、割合では6・0ポイント増え50・3%。大企業(301人以上)では2社減の28社で0・6ポイント減の39・4%だった。
(佐賀新聞 1月25日)
毎年、各地の労働局から高年齢者雇用状況が発表される。66歳以上が働ける企業の割合は、全国的に増加しているが、佐賀県のような地方では大都市圏に比べて高い傾向が続く。もともと中小企業は大企業に比べて高齢まで雇用する会社が多く、地方では中小企業の割合が大きいことが主な要因だ。
佐賀県の場合は、これに加えて、66歳以上が働ける制度を持った大企業が若干数いなくなったため、大企業と中小企業の差は、さらに広がることになった。大企業の雇用が減っても、県全体では高齢の労働者数は増加していることから、中小企業が高齢者雇用の受け皿として機能していることが分かる。地域に根ざした企業に高齢者の雇用を促進する人事制度が広がることは、高齢化が進む地方の経済の安定と成長にとって重要だ。