自動追従ロボットで荷物運搬を支援、高齢化に対応

高齢化の進展をにらみ、茨城県つくば市は21日、自動追従ロボットによる荷物運搬支援の実証実験を報道陣に公開した。実験は同市小田で行われており、高齢者などが重い荷物を運ぶ負担を軽減するのが狙い。使用感や改善点などの意見を収集し、今後のサービス実現につなげる。
(中略)
実験に使用するロボットは、筑波大発のベンチャー企業「Doog(ドーグ)」が提供。長さ80センチ、幅60センチ、高さ99センチで、最大約100キロまで荷物を積める。機体の正面にセンサーを搭載し、前方にいる使用者を自動で追いかける。歩行補助車に該当するため、歩道の公道走行が可能だ。
(茨城新聞 12月21日)

高齢になって体力が衰えると自分自身の体を動かすのも苦労する。まして重い荷物を持って歩くのは大変だ。Doogが開発した自動追従ロボットは、高齢者の後を追尾して荷物を運んでくれる。実用化されれば、高齢者にとっては朗報だ。日常生活だけでなく、高齢者が企業内で作業する場合にも使われることになるだろう。

また、こうしたロボットは高齢者補助でなくても需要がある。空港での荷物の運搬でも役に立つし、物流拠点での貨物の移動にも応用できるだろう。欧州では、以前から、自動追従トラックの実証実験が公道で行なわれてきた。先頭のトラックだけ運転手が運転し、その後を無人の自動追従トラックが追尾する。完全な自動運転ではないが、このトラックが実用化されれば、運転手不足の解消に大きな効果があるに違いない。AIやロボティックスのような新しい技術が、高齢者の体力を補って高齢者を高齢でない人と同じ生産性にするだけでなく、高齢でない人の生産性も今まで以上のレベルに向上させる時代になった。