高齢で転居、自宅貸し「空き家」回避

高齢者が老人ホームやサービス付き高齢者向け住宅(サ高住)などに転居し、自宅が誰も住まない「空き家」となるケースがある。一般に誰も住まない家は傷みやすい。他人に貸して家賃収入を得られれば、家計にもプラスになる。
(日本経済新聞 9月2日)

老人ホームや高齢者向け住宅に転居する場合、自宅は売却して、売却で得た資金を入居一時金に充当することが多い。一般に、入居一時金を多く払えば、月額費用は少なくて済む。月額費用が年金の範囲内に収まれば、持続的に入居し続けることができる。

一方、自宅の立地が比較的良く、容易に借り手を見つけることができる場合には、この記事が紹介するように、他人に貸して家賃収入を得るというのも選択肢のひとつだ。老人ホームや高齢者向け住宅の入居一時金は多く払えないかもしれないが、月額費用に家賃収入を当てることができる。

ただ、賃貸にした場合、借り手が継続して存在するかという問題もある。住宅が老朽化すれば、借り手は減少し、メンテナンス費用は増加することに注意が必要だ。管理を不動産業者に任せたとしても、修理の度に判断を求められ、高齢者にとっては精神的な負担になることもある。売却するか賃貸にするかは、リスクとリターンを総合的に評価して決める必要がある。