「スマートシニア」の喜び デジタル苦にせず、健康長寿

「画面共有する方法を教えてください」。千葉県松戸市の古ケ崎市民センターに7月、60~80代の女性8人が集った。久松和子(71)はビデオ会議システム「Zoom(ズーム)」の使い方を熱心に学ぶ。看護の分野で20年以上働き、退職後は民生委員を務めた。地域の人とのつながりで世界が広がると実感。新型コロナウイルス禍で交流が減ると、市と千葉大学予防医学センターの講習会に参加した。「健康でいるには常に学ばないと」。オンラインも苦にならない。タブレットを扱う動きは軽快だ。
オンラインの集いをシニアが支える。地域の盆踊り隊顧問だった畠中志郎(73)は2021年夏、松戸で「オンライン盆踊り」を企画した。コロナで様々な行事が中止となり、落ち込む仲間を元気づけたかった。
(日本経済新聞 8月18日)

デジタルを苦にしないスマートシニアが増え、その活動を伝えるニュースも多くなってきた。事例が増えるにつれ、様々なアイデアが生まれている。中でも、この記事が紹介する松戸のオンライン盆踊りは、なかなかユニークだ。2022年3月には、お盆ではないのに「オンライン 桜の盆踊り」も開催された。

オンライン盆踊りは、Zoomの仕様で参加人数に制約はあるものの、会場設営が不要なため、頻繁に開催することができる。また、遠隔地からアクセスすることもできるため、松戸市内の高齢者向け住宅と繋いで、外出が難しい高齢者にも盆踊りに参加してもらった。

今年は、行動制限が解除されたため、例年どおり松戸中央公園で1万人を集めてのリアル盆踊りとなったが、オンライン盆踊りにはリアル踊りとは別の意義もある。ポストコロナの時代にあっても、是非、継続してもらいたいものだ。