50代社員、会社の行方を左右する?!
かつては、定年が近づき“のんびり”働くイメージもあった50代。しかしいま、その様相は一変しています。
(中略)
NTTグループの1社で、大手通信会社のNTTコミュニケーションズ。約6000人の社員のうち、50代以上の社員が3分の1にあたる約2000人を占めています(ことし6月時点)。2025年には50代以上の社員が半数を超え、さらに2030年には6割を超えると想定されています。
(NHK 7月15日)
NTTグループの中で、電電公社以来続く有線通信キャリア事業を担ってきたNTTコミュニケーションズ。バブル期に大量採用したが、NTTドコモやNTTデータに比べて、その後の成長率はそれほど高くなく、新卒採用も抑制気味であった。結果、50代以上の社員が占める割合は、NTTグループの中でもかなり高い。しかし、NTTコミュニケーションズが直面する課題は、程度の差こそあれ、低成長に喘ぐ多くの日本の大企業にも見られる。
NTTコミュニケーションズは、50代の管理職ではない社員と面談を行い、新たなチャレンジを促した。その結果、「課長などへの昇格を果たした50代の社員は、面談を始める前の3倍に増え」たという。大企業には、潜在的な能力が高いにも関わらず、その能力を発揮する機会に恵まれず、埋もれている人材も多い。若い社員や管理職だけでなく、高齢の社員こそ、人事部門など直属の上司以外との相談の機会を増やして、新たなチャンスを与えることが重要だ。