シニア限定の遊びや仕事が増加中!

2021年の厚生労働省の発表では、日本人の平均寿命は、女性87.74歳、男性81.64歳と男女ともに過去最長に。年を重ねた後の時間が増える中で、そんなシニアだからこそ対象になる優待サービスがあります。高齢者に特化した遊びのスポットや仕事の依頼も。
(中略)
ちょっと変わった「シニア枠」もある。兵庫県神戸市にある「ISR e-Sports」は全国初のシニア専用eスポーツ施設だ。会員資格は60歳以上から。
(中略)
「シニア枠」でモデルデビューをした人もいる。船橋純子さん(67歳)だ。読者モデルをつとめたのを皮切りに、シニアモデルとしてファッション誌に載ったり、ムックの表紙を飾ったり。なんとミスタードーナツやレディースアートネイチャーのCMに抜擢されたこともある。
(婦人公論 6月14日)

高齢化に伴ってシニア層の市場が広がり、シニア層へ向けたマーケティングが活発になっている。そのため、シニア向けの優待サービスによる集客は、映画館やカラオケのような伝統的な娯楽施設だけでなく、eスポーツのような新たな施設にも拡大してきた。また、シニアへ訴求するための宣伝・広告にまつわる仕事も増えている。シニア向けの商品の宣伝には、シニアのモデルが必要だ。

モデル全体の雇用規模はそれほど大きくないため、シニアモデルの雇用者数は限られる。しかし、メディアの中で目立つ職業なだけに、社会への波及効果は小さくない。シニアモデルが広告の中に、頻繁に登場するようになれば、小売店の接客のような職業でもシニアの雇用は増える。小売店の雇用者数はモデルの数より遙かに多い。アクティブシニアの購買力がシニアの新たな雇用を生み出す好循環が生まれつつある。