ノジマ、雇用の80歳上限を撤廃 シニア積極活用広がる

企業で働く意欲のあるシニア社員を積極活用する動きが広がっている。家電量販大手のノジマは80歳が上限だった雇用制限を事実上撤廃。YKKグループも4月に正社員の定年を廃止した。シニア活用を促す制度改正に対応するほか、新型コロナウイルス禍からの経済再開に伴う人手不足を補う。高齢化が一段と進展するなか、シニア雇用のあり方は企業の競争力にも影響を与える。
(日本経済新聞 10月13日)

雇用制限の上限が80歳というのもかなり高齢ではあるが、80歳を超えても健康で能力があれば、働き続けてもらうのは企業にとっても利益となる。ノジマは80歳までのシニアを雇用する中で、年齢ではなく、意思と能力によって働き方を選択してもらうノウハウを蓄積してきた。その経験から、年齢による雇用制限の撤廃に踏み切ったのだろう。

次々と新商品が発売される家電業界で、高齢になっても接客を続けるのは、厳しい面もあるが、それ以上に、顧客との関係は重要だ。その点、優良な得意客を持つシニア販売員は、店舗で貴重な戦力となる。また、ECサイトのシェアが拡大する家電販売業界ではあるが、それでも店頭に来店する顧客は優れた接客サービスを期待している。その期待に応えるには、経験に裏付けられたシニアの接客ノウハウが役に立つ。