74歳シニア起業家が水族館を創り上げた理由

人生100年時代と言われ、「生涯現役」や「アクティブシニア」といった定年退職後も仕事を続けるシニア世代が増えてきている。
(中略)
そんななか、自分の思い描いた夢や目標を実現するために「シニア起業」という選択肢を選ぶ者もいる。そのひとりが、73歳で水族館を企画運営するベンチャー企業を立ち上げた坂野新也氏だ。
(Real Sound 6月5日)

70歳までの雇用機会の提供が企業の努力義務になったこともあり、定年退職後もそれまで働いてきた企業に再雇用されることを望む人は多い。その一方で、自ら起業して、新たな仕事を始める人もいる。

起業は、事業リスクもあり、収入も不安定になりがちで、ストレスフルだ。そのため、年を取ってまでストレスにさらされ続けることを敬遠する人は起業を選択しない。しかし、挑戦し続けることに生きがいを感じるのは、人間に生来備わった本能の一部だ。山は高い方が頂上に到達したときの達成感は大きい。起業に踏み出す人は、ストレスを快感に変えているのかもしれない。何より、起業に年齢制限はない。

この記事で紹介された坂野氏は、70代で川崎水族館をプロデュースした。そこでは、それまでのキャリアで積み上げてきた見識や人脈を活用するとともに、ITや映像を駆使した新たなアイデアを盛り込んで「テクノロジーと融合した水族館」を実現した。今まで蓄積してきたノウハウの活用力と新しい変化に挑戦する創造力は、シニア起業の成功要因だ。