百五銀、70歳まで雇用延長

企業に七十歳までの就業確保を努力義務とする改正高年齢者雇用安定法が施行されることを受け、百五銀行(津市)は四月から、定年後の従業員が満六十五〜七十歳の間、パートタイム勤務の「アシストスタッフ」として仕事を続けられる新制度を導入する。
(中日新聞3月17日)

マイナス金利の長期化によって銀行の収益力が低下する中、銀行は支店の統廃合や業務効率化を進め、人件費の削減に努めている。その一方で、改正高年齢者雇用安定法に対応するため、70歳までの雇用機会の提供も始めた。銀行全体の雇用が減る中での高齢者の雇用機会拡大となり、若年層のパートタイム従業員にとっては、競争が厳しくなる可能性もある。
もっとも、全ての高齢者が雇用されるわけでもない。百五銀行の例で言えば、70歳まで働けるのは一定の働きぶりを認められた人だ。若年層もシニア層も、年齢ではなく、働きぶりによって評価されるのであれば、むしろ、今までよりはフェアな人事制度といえる。銀行業界に限らず、今後は、仕事で評価と待遇を決めることが一般的になっていくだろう。