「週休3日制」導入は拡大するのか?
新型コロナウイルス感染拡大に伴い働き方が大きく変化する中、大手企業の間ではテレワークの普及と同時に、働く日数を減らした「週休3日制」の導入が広がっている。みずほフィナンシャルグループ(FG)は昨年、「週休3日・4日制」の導入を発表。ユニクロを運営するファーストリテイリングもすでに「週休3日制」を導入している。仕事と家庭の両立や、社員の自己啓発を促す制度としているが、今後週休3日制の導入は拡大するのか。
(SankeiBiz 1月20日)
みずほフィナンシャルグループの「週休3日・4日制」は勤務日数が減れば給与も減額されるのに対して、ファーストリテイリングの「週休3日制」は1日の勤務時間を延長して給与は据え置くなど、両社の制度には違いがある。しかし、働き方を多様化させようという意図がある点では同じだ。正社員の勤務形態をパートやアルバイトのように多様化するという意味では、正社員と非正規雇用との差を小さくするというトレンドにも合っている。社会的なトレンドに乗っている以上、今後は、他の企業へも浸透していくだろう。
ただ、一方で成果主義の人事評価も拡大していることを考えると、週休が増えることが働く時間の減少に直結するとも思えない。今でも、成果を上げるために、勤務時間外に家庭やプライベートな空間で働き続けている人はいる。週休が3日、4日となれば、副業をする人がいる一方で、本来の業務を社外でする人も増えるだろう。学校の授業時間を減らすと子供達の塾や予備校で過ごす時間が増えるのと同じだ。もっとも、そうであっても、時間の使い方を自由に選択する余地が広がることは、全ての人にとって歓迎すべきことなのかもしれない。高齢になっても働きやすいのは確かだ。