ファミリーマート/植物工場で栽培された野菜の普及で協業

ファミリーマート、レスターホールディングスとレスターHDの子会社で植物工場事業を行うバイテックベジタブルファクトリー(VVF)は8月31日、植物工場で栽培された安全・安心な野菜の普及に向けて協業し、ファミリーマート商品へ導入を拡大すると発表した。
(中略)
工場運営にあたっては、自治体や地元農家のほか、主婦層、高齢者も参画し、地元農業との共存、地域貢献、地域雇用創出を目指している。
(流通ニュース 8月31日)

植物工場で栽培された野菜は、無農薬で安心・安全であるとされる。虫が入らない完全閉鎖型工場で生産され、養分も適度に調合された水で生育するので農薬は必要ない。農薬散布という重労働から解放され、農作業はずいぶん楽になる。

加えて、植物工場の生産プロセスは、製造業のそれと同様に、分業化と機械化が容易だ。家族単位で農作業をする農家と違って、パートタイムなど多様な働き方ができる。ロボットによる収穫などの省力化も露地栽培よりは簡単だ。

このため、植物工場は、地域の高齢者や女性の雇用の場として期待されている。新型コロナウイルスの影響で外国人研修生の確保に苦慮する露地栽培農家に比べて、植物工場は労働力の面では優位だ。コンビニの中食用食材などの安定した需要があれば、財務の面でも優位に立つ。消費地に近い大都市近郊では、今後、植物工場が一定程度、高齢者の雇用を提供することになるだろう。