神戸に60歳以上専用のeスポーツ施設 “シニアゲーマー”を育成
人材育成支援を手掛けるISRパーソネル(兵庫県神戸市)は6月24日、60歳以上のシニア専用のeスポーツ体験施設「ISR e-Sports」を、7月2日に神戸市でオープンすると発表した。スタッフが利用者にゲームのプレイ方法を教え、eスポーツを高齢者に紹介する人材として育成。いずれは全国の福祉施設へ派遣するなど、シニアの雇用創出を後押しする。
(ITmedia 6月24日)
高齢者がパソコンの操作を習得し、他の高齢者に教える講師になることは、よくある。その場合のパソコンの操作とは、年賀状や文書の作成、あるいは、メールやソーシャルメディアに関するものが多い。最近は、外出自粛の影響で、これにビデオ会議が加わった。しかし、ゲームを教えるところは、まだ少ない。
もともとビデオ・ゲームは高齢者の認知機能の維持に役立つと言われてきた。体力が衰えると外出の機会が減り、脳への刺激も減少して、認知機能の低下をもたらす。パソコンやテレビで行うゲームならば、体力を使わなくても脳を使うことができる。介護施設に入居している人でも手軽に遊ぶことが可能だ。オンライン・ゲームなら物理的に離れた場所にいる人たちと対戦することもでき、コミュニケーションの機会も増える。シニアゲーマーはこれから増えそうだ。
高齢者の雇用という面でも、全国の高齢者施設や障害者施設がeスポーツを取り入れれば、その普及に携わる仕事の需要は増大し、プラスに働く。市場がさらに拡大すれば、次は、高齢者向けのゲームを制作する仕事の需要も増える。早晩、高齢者向けのゲームを作る高齢者も出てくるだろう。