学校消毒に高齢者が奮闘、塩釜市シルバー人材センター

宮城県塩釜市の小中学校で、校内の消毒作業に当たる高齢者らのチーム「しおがまウイルスバスター隊」が活動している。学校再開を6月1日に控え、新型コロナウイルス感染防止のため、市が市シルバー人材センターに作業を委託した。
(中略)
隊にはセンターに登録する60歳以上の男女約60人が参加。浦戸小中を除く10校で、平日の子どもたちがいない時間帯に1時間半程度、4人一組で活動している。学校再開後も6月いっぱいは活動を続ける。
(河北新報 5月29日)

新型コロナウイルスに感染すると重症化しやすいこともあって、この時期、仕事をすることに二の足を踏む高齢者もいる一方、使命感を持って仕事に取り組んでいる高齢者もいる。

高齢者に限らず、新型コロナウイルスの感染拡大と営業自粛によって、外食や小売で雇用が大幅に縮小している中、消毒や配送などの業務は、需要が爆発的に増加した。

シルバー人材センターなどの組織が、労働力の社会的な再配置に積極的に取り組むのは歓迎すべきことだ。塩釜市のシルバー人材センターのように、学校消毒に労働力を供給するのは、地域への貢献という点でも意義がある。

もっとも、特に高齢者の場合、感染予防対策に万全を期すことは重要だ。フェースシールドや手袋の着用など、防護措置は行っているとしても、それらの着脱時に感染することもある。

プロ集団であるはずの医療機関でも不注意から院内感染を引き起こしている現状を鑑みれば、高齢者が消毒作業をする場合には、防護が完璧にできるよう、事前に一定の訓練を施す必要はあるだろう。