静岡市役所庁舎、シニア就労支援窓口好調、1カ月で975人来訪
静岡市が6月、市役所静岡庁舎に開設した官民連携の高齢者就労支援窓口「NEXT(ネクスト)ワーク しずおか」が盛況だ。市によると、開設から1カ月で少なくとも男女10人の就労に結び付く成果を上げ、利用者も想定の数倍以上という好調ぶりだという。
窓口で常時3人のスタッフが来訪者に対応している。求人資料の閲覧などを含む窓口への来場者数は開設後の1カ月間で975人、個別相談をした人は392人に上った。相談者は男女半々で、平均年齢は男性68.2歳、女性69歳だった。
相談に訪れた人からは「働きたかったが、今までどこに相談すればいいか分からなかった」「企業側にシニア雇用への理解が得られるように取り組んでほしい」などの声が寄せられているという。(静岡新聞 8月15日)
静岡市がシニア就労支援をワンストップで提供する窓口を開設してから、1ヶ月以上が経つ。利用者は静岡市の想定を上回って推移しており、こうした相談窓口の潜在的な需要が高かったことが伺える。今までも、様々な機関がシニア向けの就労支援サービスを提供してきたが、高齢の求職者にとっては、どこでどのようなサービスが受けられるのか良く分からず、結局、求職活動に踏み切らないということも少なくない。この点、静岡市の「NEXTワーク しずおか」は、良く分からない人でも気軽に情報収集し、相談できる窓口として、静岡市民に認知されつつある。
今後は、関連する機関との連携を双方向にし、他の窓口に相談に来た人々への支援にも注力すべきだ。つまり、ワンストップの支援窓口から他の機関を紹介するだけでなく、逆に、他の機関の窓口に来た相談者がその機関のサービスでは支援出来ない場合に相談できる2次窓口としての役割を果たすことは、支援サービスとのより良いマッチングを実現する上で意味がある。