「美」と「遊び」で女性会員増へ 仙台市シルバー人材センター

仙台市シルバー人材センターは、家事援助や室内清掃などの仕事が増えていることを受け、女性会員の獲得に力を入れている。キーワードは「美しさ」や「遊び」。ファッションショーや料理教室などの会員向けイベントを開き、働くシルバー世代の女性との距離感を縮めようとしている。
(中略)
センター会員は2017年度、2659人。うち女性会員は約3割を占める。業務として、女性会員が担当しやすい企業やマンション向けの屋内清掃、高齢者宅の家事援助などの依頼が増えつつあるという。ただ、人気のある事務の仕事は少なく、女性会員はなかなか増えない。センターは女性会員の割合を4割まで高めるため、8月に第1弾のメーク教室を開き、約50人が参加した。来年2月には料理教室を企画している。
(河北新報 12月11日)

企業を退職する年齢が上がっていることもあり、全国各地のシルバー人材センターでは登録者の確保に苦労している。その中で、女性に向いた職種に人材マッチング・サービスの対象範囲を拡大する動きが活発だ。

メーク教室や料理教室が、直接、雇用に結び付くわけではない。しかし、シルバー人材センターを媒介として、高齢の女性のコミュニティーが形成されることには意味がある。趣味の仲間の延長線上に仕事の仲間ができることもよくあることだ。また、趣味で磨いた技術や獲得した知識は、仕事にも役立つかもしれない。仙台シルバー人材センターでの事例は、示唆に富んでいる。そして、これは、男性にとっても当てはまることだ。