働く60代男性の9割以上が「元気なうちは働きたい」 花王が調査
仕事をもっている60代男性の9割以上が「年齢に関係なく、元気なうちは働きたい」-花王の生活者研究センターが行った意識調査で、こうした働き方への考え方が広まっていることが分かった。働く目的も「生計維持」から「生きがい」へとシフトしていることもわかっており、「人生100年時代」へ向けた働き方への意識の在り方が浮き彫りになってきた。
生活者研究センターでは55歳から70歳までの仕事を持っている男性696人へ、仕事への意欲や働くことの目的などを調査。「年齢に関係なく働きたいか」という質問に対し、60歳~64歳の男性については「そう思う」、「ややそう思う」との回答が91%と高い比率になった。65歳から75歳の男性については96%とさらに高い数字になっており、年齢を重ねるほど就労意欲が高いことが分かった。
(財経新聞 11月8日)
「年齢に関係なく働きたいか」という質問に、肯定的に答える人の割合が、65歳以上の人の方が64歳以下の人よりも高いというのは興味深い。就業率は65歳以上の人の方が低いことを考えると、仕事を辞めた後に改めて働きたいと思う人が少なくないことが伺える。
引退して自由な時間が増えるのは良いが、漫然と時間を過ごしていたのでは、心にも体にも良くない。頭や体を使う生活を続けた方が健康には良い。さらに、それが社会に貢献できることであれば生きがいにもなる。そして、多少なりとも収入に結びつけば、生計の助けにもなる。仕事を辞めてみてそのことを改めて認識した65歳以上の人の勤労意欲が高くなるのは当然だ。企業は、この高い勤労意欲を受け止めて、雇用を創造していかなくてはならない。