総務省、長野県立科町のテレワーク拠点整備を補助

総務省は4日、長野県立科町が進めるテレワーク拠点整備事業を補助すると発表した。同町のふるさと交流館「芦田宿」を、職場以外の場所で働くテレワークと地域交流の拠点として2018年度中に改修する。企業の事務所から離れた場所で働ける「サテライトオフィス」として活用できるスペースや、テレビ会議ができる設備を用意する。
芦田宿2階に整備するサテライトオフィスにはシステム開発のアシストビジョン(埼玉県川口市)などの企業・個人事業主を誘致する。企業の従業員ら4人が芦田宿を拠点に働く。1階には地域交流拠点を整備し、町外から移住してきた人の支援や町民との交流につなげたい考え。
(日本経済新聞北関東・信越版 7月4日)

インターネット経由で仕事を行うテレワークに地理的な制約は存在しない。したがって、東京の事務所と仕事をするのに、東京近郊にいる必要もない。インターネットへの接続環境があれば、世界中どこにいても仕事をすることができる。そうであれば、地価が安く、自然環境に恵まれた地方都市に仕事場を持ちたいと思う人が出てくるのは自然なことだ。

たとえば、沖縄にはIT企業が数多く存在している。仕事の依頼元の多くは東京や大阪などの大都市圏の企業だ。依頼元の企業に担当者を常駐させることもあるが、多くの技術者は沖縄で仕事をしている。沖縄での生活に憧れて、東京のIT企業から転職してくる若者も少なくない。

若者同様、高齢者にとっても、長時間通勤から開放され、豊かな自然の中で暮らせる地方でのテレワークは魅力的だ。地方にいながら、自らのノウハウを活かせる仕事を大都市の企業から受けることができる。高齢者も働き方、生き方の選択肢のひとつとして、積極的に地方でのテレワークを考えてみるべきだ。