訪問型家事援助サービス、市シルバー人材センターに委託
座間市は介護サービスの選択肢の充実、高齢者の雇用創出および生きがいづくりなどを目的に、新たな介護サービスを7月から開始した。これまでホームヘルパーらが担ってきたサービスのうち、身体介護を除く掃除・洗濯・料理の支援や、買い物代行などを、市の定める研修を受けた人がサービスを提供できるようになった。
このサービスは介護予防・日常生活支援総合事業に基づく新たな介護サービス「訪問型家事援助サービス(訪問型サービスA)」で、座間市シルバー人材センターに委託された。6月初めには市の定める研修会も行われ、同センター会員11人が必要な知識・技術を学んだ。
同センターに委託することにより、要支援者とサービスを提供する人が同世代となることが予想され、同世代ならではの会話が弾み、体調を気にしながらも外出するきっかけや、身体を動かそうという気持ちが芽生えればと市は考えている。
(タウンニュース座間版 7月6日)
人手不足に悩む介護施設がシニアを雇用する例は増えてきているが、座間市は要支援者宅に派遣するホームヘルパーの業務にもシニアの力を活用し始めた。介護の世界で、またひとつ、シニアの活躍の場が拡がったといえるだろう。業務を委託されたシルバー人材センターにとっても、シニアの職場を開拓する上で良い話だ。
また、要支援者と年齢の近いヘルパーが接点を持つことによって、シニアのヘルパーを媒介とした地域コミュニティーが形成されることも期待できる。老化防止には、他者との深いコミュニケーションを維持することが有効だという研究成果が知られているが、ペルパーを必要とする要支援者は独居老人が多く、コミュニティーに参加することは難しい。シニア・ヘルパーがこうした高齢者をつないで、地域の中に友人関係の輪を拡げることができれば、要支援者の健康回復を促し、要支援者を減らすことにつながるかもしれない。