横浜市 介護ロボ導入を支援

横浜市は介護従事者の負担軽減を目的に、施設への介護ロボットの導入を推進する。従来からの課題である人材不足にも対応しようと、今年度、高齢者を雇用した施設には機器の導入費用を助成。
(中略)
同事業では、ロボットを導入する市内の施設に対し、上限90万円を補助。条件として、市は「60歳以上の高齢者を3人以上、3カ月以上雇用した場合」と規定しており、シニア層の社会参加を促しながら、雇用につなげたい考え。
(タウンニュース横浜市泉区版 6月7日)

人手不足に悩む介護施設では高齢者の採用が増えている。ただ、介護には体力を必要とする作業もあるため、高齢者が担当できる業務には制約もあるのも事実だ。介護ロボットを使えば、体力に自信のない高齢の職員でも、多様な業務をこなすことができる。

介護ロボットも、モーターやAIを使って作業全体を機械化する本格的なものから、機械的な動力ではなく、ゴムの張力を使って人力を補完する簡易なものまで、多様な機種が提供されるようになってきた。これらの機器を業務に合わせて適切に組み合わせれば、比較的低いコストで幅広い作業の労力軽減を図ることが可能だ。

さらに、自治体の財政的な支援があれば、介護ロボット導入のハードルは下がる。特に、横浜市の取り組みのように、高齢者の雇用増を支援の条件とすれば、高齢者の雇用をより直接的に後押しすることになるだろう。この施策が高齢者の雇用拡大と施設の人手不足解消に与える効果に期待したい。