和歌山県、高齢者再就職後押しで地方創生

(和歌山)県は新年度、移住促進や高齢者の雇用拡大に向けた新たな施策を打ち出し、人口減対策や地域経済の活性化を図る。2015年に策定した「県まち・ひと・しごと創生総合戦略」に基づき、地方創生の取り組みを加速させる。
(中略)
高齢者の再就職を後押しするため、働く意欲をもつ高齢者と、人材を求める企業を引き合わせる制度をスタートさせる。
 再就職希望者は、語学などの特技や職歴などの情報を県に登録。企業やNPOなどはその登録情報を基に人材を探す。採用したい人材が見つかれば、県を介して再就職希望者に連絡する仕組みだ。
 現在策定中の県長期総合計画(実施期間2017~26年度)の中では「80歳現役社会の実現」を掲げており、高齢者の豊富な経験を生かして活躍の場を広げる。
(読売新聞和歌山版 2月7日)

全国各地の地方自治体が、高齢者の就職支援を拡充している中、和歌山県は「80歳現役社会」と80歳という年齢を明示した目標を掲げた。「65歳以上でも働ける社会」と「80歳現役社会」では、やるべきことは異なる。「80歳現役社会」は、より意欲的な目標だ。

健康上の問題で日常生活が制限されることなく生活できる期間である健康寿命は、2013年における全国平均で男性71歳、女性74歳だ。したがって、80歳まで働けるようにするには、健康寿命の延伸も課題となる。同時に、健康上の問題が多少あっても働ける環境を整備することも必要だ。

働き続けることは、生活習慣病の抑制にもつながる。生活習慣病が減少すれば健康寿命は延び、さらに、高齢でも働くことが可能になる。こうしたサイクルを確立し、健康年齢も現役年齢もともに延伸していくことが重要だ。