マック職場にシニア8500人、学生バイト獲得で驚きの成果

シニアが人手に悩む外食の職場に新風を吹かせている。日本マクドナルドやスターバックスコーヒージャパン(東京・品川)はアルバイトの年齢上限がなく、マックでは65歳以上の8500人が働く。外食企業として最大規模で、10年近くで3倍超になった。2時間から単一業務を担う「プチ勤務」などで、学生スカウトや集客に貢献している。
(日経MJ 2月23日)

外食産業での人手不足は深刻さを増している。新店舗を作ろうとしてもパートやアルバイトを十分確保できず、断念せざるを得ないケースも多い。高齢者や障害者など働き方に制約がある人材でも高い生産性を発揮できる就労環境の整備は、事業の機会損失を低減させる上で重要だ。

さらに、マクドナルドやスターバックスでは、業務の細分化など高齢者でも働きやすい人事制度を導入するだけでなく、高齢者ならではの能力を発揮してもらうことにも留意している。たとえば、マクドナルドで行っている来店顧客の学生を店員にスカウトする仕事は、同年代の学生アルバイトよりも接客経験の豊富な高齢パートの方が長けていることもある。高齢者でもできる仕事だけでなく、高齢者だからこそよりうまくできる仕事を見つけるのも企業にとって重要なミッションだ。