ネットを活用するシニアは活動頻度と生活満足度が高い
NTTドコモ モバイル社会研究所は2月12日、60~84歳の男女を対象に、シニアの日常活動とインターネット利用の関係について調査し、その結果を発表した。日常活動にインターネットを活用しているシニアは、活動頻度が高く、生活満足度も高い傾向があることが明らかになった。
(プラスデジタル 2月12日)
この調査で「日常活動にインターネットを活用する」、「活動頻度が高い」、「生活満足度が高い」の間に正の相関関係があることが示された。一方、相関関係があることは分かるが、これら3者の間に因果関係があるかどうか、因果関係があったとして何が原因で何が結果なのかを示す客観的なデータは報告されていない。通信事業者であるNTTドコモとしては、「日常活動にインターネットを活用する」ことが原因となって、「活動頻度が高い」や「生活満足度が高い」という結果をもたらしていると主張したいところだが、それを証明するデータはなかった。「活動頻度が高い」人は、その活動によって「生活満足度が高い」と感じているかもしれないし、頻繁に活動するためには連絡も頻繁になるので、必然的に「日常活動にインターネットを活用する」ことになっているのかもしれない。そうだとすれば、原因は「活動頻度が高い」であって、「日常活動にインターネットを活用する」と「生活満足度が高い」はその結果ということになる。
ただ、そうであっても「活動頻度が高い」状態を保ち、より効率よく活動するには、「日常活動にインターネットを活用する」ことが役に立つことは事実だ。シニアが様々な活動をして生活満足度を高める上で、インターネットの活用などのITリテラシーが、今後ますます重要になってくるだろう。