定年65歳?67歳? 大和ハウス、社員が選択可
大和ハウス工業は13日、社員自らが定年を65歳か67歳のどちらにするか選べる制度を2025年4月1日に導入すると発表した。これまでは65歳を一律の定年としていた。67歳を選択しても給与や賞与の支給額は変わらない。シニア人材の活躍の場を広げ、経験やノウハウを事業に生かす。
(日本経済新聞 12月14日)
既に定年を65歳まで延長している大和ハウスは、シニアの活用に積極的な大企業だ。人手不足の建築、建設業界の中にあっても比較的、人材を確保しやすい立場にいる企業だが、有資格の技術者など供給が限られている人材は十分な人数の新規採用が難しい。特に、現場の経験のある技術者は年齢に関係なく貴重だ。
今回、大和ハウスは、定年を67歳にすることを可能にした。地域限定社員の定年は65歳のままだが、全国社員は67歳定年を選択することができる。給与も60歳までの水準と同等で、賞与も60歳までの職員の支給率と同じだ。また、定年退職後も2023年に始まった嘱託再雇用制度で70歳まで働き続けることができ、技術職については、年齢制限のない生涯活躍も可能になっている。人材獲得競争の厳しい業界だけに、同様の制度は、同業他社にも波及していくだろう。