大東建託、シニア再雇用の新制度 週休3日や時短導入

大東建託が9月からシニア社員の再雇用について新たな制度を導入することが分かった。60歳の定年を迎えた嘱託社員が対象で、週休3日や時短勤務などを認める。家庭の事情や本人の体調などに配慮して、柔軟な働き方を提供することで人材の定着を図る。
大東建託では60歳以降に定年延長か再雇用を選択する。現在はどちらも週5日の7時間半のフルタイム勤務が前提だ。9月からは再雇用で1日の勤務時間を6〜7時間半として、30分単位で調整できるようにする。週休も2日か3日で選べる。
(日本経済新聞 8月4日)

大東建託は不動産賃貸経営や建設を主な事業としており、人手不足感が強い業界で事業を展開している。若手の採用が難しくなる中、シニアの活用は重要な課題だ。シニア社員の退職を防ぐには、給与などの待遇改善だけでなく、シニアのニーズに応じた働き方の多様化も必要になる。今や、60代の子が80代、90代の親の介護をするのは普通の風景となった。週休3日や時短勤務は、親の介護などに時間を取られる従業員にとっては、働きやすい勤務形態だ。
同様のニーズは、定年退職前の50代の従業員や子育て中の若い従業員にもある。再雇用の嘱託社員が柔軟な働き方で良い結果を示せば、それが契機となって、シニアだけでなく、全世代の従業員の働き方が多様化していくだろう。