孫世代、シニアの生活彩る スマホ指南やカフェ巡り

「シニアがポジティブに年を重ねられる社会をつくりたい」。高齢者向けサービス「もっとメイト」を展開するAgeWellJapan(エイジウェルジャパン、東京・渋谷)代表の赤木円香さん(30)は、高齢者の自宅を訪ねてスマートフォンの使い方を教えたり、一緒にカフェ巡りをしたりして日常の生活を支える。
スタッフの85%は「孫世代」の大学生だ。イベントのオンライン予約や通販サイトでの購入などに関するサポートが多いが、一緒に習字をしたり、公園に出かけたりすることもある。料金は月1回2時間で1万2000円からだ。
(日本経済新聞 5月7日)

公的な介護保険によるサービスは、要介護か要支援に認定されなければ受けられない。税金を投入して行うサービスである以上、認定制度は必要だ。認定を受けるには、体が不自由か認知症等で健康でないことが要件となる。しかし、歳を取ると、いたって健康でも他の人に手助けしてもらいたいときもある。若い世代と同居する大家族が珍しくなり、高齢者のみの世帯が増えている中、そうした手助けは、家族だけではなく、社会が提供できることが望ましい。AgeWellJapanは、そうした需要に応えている。
さらに、AgeWellJapanは「他社の高齢者向け商品・サービス開発のコンサルティングに事業を広げ」た。顧客密着型のサービスを大規模に展開すれば、顧客であるシニアのニーズを的確に把握することができる。拡大するシニア向け市場の中で、新たなビジネスチャンスを獲得することも可能だ。