シニア世代に東京都が職業訓練
深刻な人手不足解消への切り札は、まだまだ働きたいシニア世代。学校のようなあいさつをしていたのは、子どもたちではなく、セカンドキャリアなどを目指す人を対象とした東京都の職業訓練施設の生徒たち。多摩職業能力開発センター府中校 生活支援サービス科・高野かおるさん「生活支援サービス科をはじめ、いろんな訓練があるので、自分の可能性をどんどん高めていってもらいたい」訓練生は3カ月無料の訓練を通して、介護や家事に関する4つの資格の取得が可能となる。
(FNNプライムオンライン 5月4日)
公共の職業訓練施設が、年齢制限を設けず、シニアも受け入れて能力開発を行うことは、シニアの雇用機会を拡大する上で有意義だ。シニアの求職者が資格を持っていれば、求人側も求職者の能力を客観的に判断しやすくなり、年齢に関わらず採用しようという動機付けになる。介護や家事支援は、人手不足の業界であり、シニアであっても能力があれば、求人は多い。
もっとも、地方自治体が運営している職業訓練施設の教育には、分野の偏りがある。どちらかと言えば、ハードウェアのエンジニアなど、技能を習得する教育コースが多い。IoTクリエイターのように、プログラミングなどのソフトウェアの技術を教えるコースもあるが、まだ、例外的だ。雇用機会のさらなる拡大のためには、ホワイトカラーの職種への対応も求められる。