シニアのスマホ所有、最大のきっかけは「家族からの勧め」が最多

NTTドコモ モバイル社会研究所は4月18日、2024年1月に実施したシニア層がスマホを所有するきっかけについての調査の結果を公表した。
今回公表されたのは、3月18日に公表されたシニア層のスマホ所有率に関する分析と同じ調査の、スマホ所有のきっかけについての設問の結果とその分析。調査対象者にスマホを所有した最大のきっかけが何だったかを聞いたところ、最も多かった理由は「家族からの勧め」で27%。これに「使いたい機能・アプリがあった」18%、「3Gが終了すると聞いた」「仕事で必要」ともに14%、「周囲がスマホを持った」12%と続いている。
(プラスデジタル 4月18日)

この調査は、10年以上前にスマホの所有を始めた人も含まれている。3年未満に所有することになった人に限れば、所有のきっかけは、「3Gが終了すると聞いた」が多い。自発的な理由でスマホを使い始めていない場合、スマホの操作を覚えるのに、より困難を感じることがある。電話をかけるだけなら、3Gのガラパゴス携帯の方が簡単だ。高齢者向けに操作を簡略化したスマホも売られているが、スマホにインストールした個々のアプリの操作方法はアプリ提供者に任されていて、多くの場合、スマホ初心者のシニアには難しい。文字表示が大きなスマホを使っても、書いてある内容が難しいと理解できない。
高齢者にも対応できるユニバーサルデザインとは、利用者の視覚や聴覚の衰えをカバーするだけでなく、理解力の低減にも配慮したものであるべきだ。そして、このことは、スマホやアプリの仕様だけでなく、高齢者が働く場でも同じことが言える。高齢者に配慮した業務のユニバーサルデザインが必要だ。