応募条件は65歳以上、新卒じゃなくて「老卒採用」を始めたLIFULL

高齢化や厳しい経済環境を背景に職を求める高齢者が増える中、不動産情報サイトなどを運営する企業LIFULL(ライフル、東京)が、65歳以上を対象とした求人を始めた。採用枠は、高卒や大卒ならぬ「老卒採用」。高齢になったら引退するといった「老い」の既成概念から卒業しようとの思いが込められている。募集しているのは、営業、法務、クリエーティブ(コピーライター)の各部門で働く経験者。年齢の上限は設けず、採用者とは業務委託の契約を結ぶ。
(東京新聞 5月15日)

今までも、マンション管理人などの高齢者向けの職種では、高齢者のみを対象とした求人が行われていたが、営業、法務、クリエーティブなどの若い世代も働く業務で高齢者だけを求人対象とするサービスが広がってきた。ライフルのケースでは、植栽剪定や清掃など体を使う仕事が主体のシルバー人材センターとは異なり、ホワイトカラーの職種が中心になっている。従来の高齢者向け職種の固定観念を破る一助になるだろう。
さらに今後、この固定観念が社会から払拭されれば、老卒採用という言葉もいらなくなり、年齢に関わらない採用が一般的になる。ライフルのサービスは、そうなるまでの過渡的な事業ではあるが、そうなることを促進する役割を果たすことは確かなようだ。