元保険会社社員の定年後の挑戦、67歳でキャリアコンサルタントの資格取得
シニアにとって課題となるのが「お金」と「再就職」だ。再雇用や転職、独立などさまざまな形で、定年後も働き続ける人が増えたいま、資格取得はキャリアを形成する上でも重要な要素になっている。
(中略)
65歳まで雇用延長で働いていた明治安田生命を退職後、社会保険労務士として事務所を構える古川武人さん(70)は、高齢者の雇用支援に関するプロフェッショナルの顔も持つ。「社労士事務所で仕事を受けながら、高齢・障害・求職者雇用支援機構が認定する『70歳雇用推進プランナー』としても活動しています」
70歳雇用推進プランナーは、企業の実情に即して、定年延長や再雇用などシニア労働力の活用に関する助言や提案を行なう。「そうした活動のなかで、キャリア設計の重要性に気づかされました。それからキャリアコンサルタントの勉強を始め、67歳で資格を取得しました」
(マネーポストWEB 10月26日)
社会保険労務士の資格だけでも一定の収入源にはなる。しかし、さらに、キャリアコンサルタントの資格もあれば、仕事の幅は広がり、より多くの収入が期待できる。収入増もさることながら、顧客や社会により貢献できることが、働き続けることのモチベーションとなる。退職後に独立する場合は、ターゲットとする顧客のニーズに応えるために、それまで培ってきたノウハウに加えて何が必要かを考え、自分の能力開発を進めることが重要だ。
ただ、生命保険会社の社員にとって、社会保険労務士の資格は本業の中で取得できる資格だが、キャリアコンサルタントは人事部門にでもいない限り縁遠い世界だ。キャリアコンサルタントになるまでには、相応の努力が必要だったろう。いくつになっても新たな世界に挑戦するチャレンジ精神が、老後の自分の生きるべき世界を切り拓く原動力となる。