「チャットGPT」など“シニア向け”活用で認知症リスク分析も

いま話題の「チャットGPT」など、AI=人工知能を取り巻く環境が大きく変化し、利用も急拡大しています。そんな中、ビジネスにAIを活用する動きが相次いでいます。きょうから始まった国内最大級のAI=人工知能の展示会。今年目立ったのは「シニア向けのサービス」です。
(中略)
「チャットGPT」など、対話型AIを活用したサービス。アバターと対話しコミュニケーションをとることで、認知症のリスクなどが分析できるといいます。(ウェルヴィル 松田智子代表)「1人で住む高齢者でも対話を通じて豊かに暮らせるような形でサービスを提供して、(認知症などを)いち早く発見できるような形で対話を作っている」
(TBS NEWS DIG 5月10日)

医療におけるAIの活用といえば、X線やCT、MRIの画像診断が中心だった。もともと、現在主流のAI技術であるディープラーニングが画像認識に適していたからだ。しかし、今やディープラーニングは、データ分析による予測や分類だけでなく、データの生成にも使われるようになった。生成するデータが言葉なら、人間と対話ができることになる。チャットGPTはこうした対話型生成AIの代表的なサービスだ。

対話型AIを使えば、患者と会話して、会話の内容からその健康状態を診断することができる。医師の問診と同じだ。認知症のリスク診断も勿論できるが、それ以外のこともできる。声の調子から喉や気管支の状態を推測することも不可能ではない。また、人間よりも長時間、かつ、頻繁に患者の相手をすることができることから、認知症の改善につながる会話を毎日することも可能だ。早晩、高齢者の病気の診断だけでなく、治療にも使われるようになるだろう。