高齢者と企業のマッチングに手応え、ジョブジョブとかち

帯広地域雇用創出促進協議会が厚生労働省の委託事業として運営する、企業と高齢求職者をつなぐマッチングシステム「ジョブジョブとかちシニア」が3年の期間を3月末で満了する。登録企業数や就職者数などの目標数値は全て達成し、今後も同協議会の事業として運営を継続。厚労省の後継事業にも応募し、障害者の就労支援など事業の拡充も目指していく。
(十勝毎日新聞 3月25日)

企業と求職者のマッチングが成功して就職した人の数である就職者数で目標を達成したのは良い成果だ。ただ、企業のリクエストを受けた求職者がそのリクエストを受諾して就職に至ったマッチング率は11%に留まるという。登録企業数が目標の2倍以上になったのに対して、登録求職者が目標をわずかに上回るレベルであったことも一因だが、求職者が業務内容を具体的に把握できず、自分には難しいのではないかと敬遠してしまうことにも原因がある。

新卒採用の場合、求職者は若く、新しい仕事に積極的に挑戦しようとする人も多い。しかし、高齢になると、未経験の仕事に就くのは心理的な負担が大きいと感じる人もいる。こうした不安を軽減するには、新卒採用で取り入れられているインターンシップ制度のように、業務を理解する場を提供すべきだ。厚生労働省の生涯現役促進地域連携事業の一環として設置された協議会であれば、厚生労働省配下のハローワークと地域の商工会など企業との連携はしやすい。協議会ならではの新たな取り組みが望まれる。