ゴルフ場側もシニア顧客を取り込もうとシニア向け割引料金プランを強化しています。これが功を奏してゴルフ場の売上高は回復してきました。

功を奏したシニア向けのゴルフ割引プラン

日本経済新聞社の第２０回ゴルフ場主要コース調査によれば、２０１４年度の１ゴルフ場当たりの平均売上高は１３年度比０．７％増の５億８７７６万円で、微増ながら２年ぶりの増加となる見通しです。平均来場者数がシニアを中心に２．３％増の５３，４１５人となることが主な要因です。一方、客単価は０．８％下落して１０，３８１円になりました。各ゴルフ場が割引プランを強化してシニア客を誘引し、結果として売上高の増加を確保した姿が見てとれます。

首都圏では、たとえば、以下のゴルフ場でシニア割引プランを用意しています。

千葉県
加茂ゴルフ倶楽部	千葉セントラルゴルフクラブ	米原ゴルフ倶楽部	源氏山ゴルフクラブ
レディース＆シニアデー	シニア＆レディース企画	レディース・シニアコンペ	シニア優待

ラ・ヴィスタゴルフリゾート	カメリアヒルズカントリークラブ	ラフォーレ＆松尾ゴルフ倶楽部	東京国際空港ゴルフ倶楽部
シニアデー	シニアプラン	シニアすまいるDAY	レディース＆シニアデー

埼玉県
高根カントリー倶楽部	森林公園ゴルフ倶楽部	朝霞パブリックゴルフ場
レディス＆シニアご優待	レディース･シニアデー	シニア・レディースサービスデー

神奈川県

レイクウッドゴルフクラブ

シニア・レディース優待プラン

地方では、さらにシニア割引プランを用意しているゴルフ場が多くなっています。法人需要がなかなか回復しないゴルフ場業界にとって、平日のコースを利用してくれるシニアと女性は大事な顧客層です。今後も多くのゴルフ場でシニア向け料金割引プランが充実していくことでしょう。

将来の利用者が減る!?ゴルフ会員に迫る高齢化の波

ただ、ゴルフ場にとって心配の種もあります。そのひとつが会員の平均年齢が上昇していることです。

２０１１年度のゴルフ場主要コース調査では、会員の平均年齢は６２．０歳でしたが、２０１４年度には６３．６歳と３年間に１．６歳上昇しました。シニアは会員で居続ける一方で若い層が新たに会員になる数が減ってきています。ゴルフ場にとっては、如何に若い世代を引き付けるかが長期的な課題となっています。ゴルフ場によっては、グループに一人でもシニアがいれば、グループ全員の利用料金を割り引くなどして、シニアが若い世代をゴルフ場に連れてくることを誘引しているところもあります。

かつてシニアの手軽な運動として人気のあったゲートボールが、次の世代の支持を得られずに競技人口が減少していったように、ゴルフも将来、競技人口が減っていく可能性も否定できません。

身近な場所にある程度の数のゴルフ場があり、シニア割引も充実してきた今こそ、シニアがゴルフを楽しむ絶好の時代なのかもしれません。