増えるシニア向け優遇カード-お得なカードはどれ!?-
高齢化によるシニア市場の拡大に伴って、シニア顧客の獲得競争も激化してきました。シニア獲得を目指して、シニアを優遇するサービスを付加したカードの発行が増えています。
シニア特典があるお得なカード
ここでは小売、交通、ホテル、レジャーの4分野に分けて、シニアにお得な特典があるカードを紹介します。
小売系
イオン | イトーヨーカドー |
G.G WAON | シニアナナコ |
毎月15日は5%オフ | 毎月15、20日は5%オフ |
ダイエー | ツルハ |
ハートポイントカードプラス | シニアマーク付きポイントカード |
毎月5、15、25日はポイント5倍 | 毎月15、16、17日は5%オフ |
交通系
ANA | JAL | JR |
マイレージクラブ (シニア空割) |
JAL・JMBカード (シルバー割引) |
大人の休日倶楽部 ジパングカード |
当日空席を割引 | 当日空席を割引 | 切符がいつでも 30%オフ |
ホテル系
ワシントンホテル | 休暇村 | ダイワロイヤルホテルズ |
シニアカード | Qカード | ARTカード |
飲食5%オフ | 100円につき5円分のポイント | 特別料金で宿泊 |
レジャー系
オリエンタルランド | 西武 |
年間パスポート | SEIBU PRINCE CLUBカード |
23~26%オフ | レジャー施設の割引率拡大等 |
紹介したカードの他にも、カードではないものの年齢を証明できるものを提示すれば割引になる施設は、映画館、美術館、レジャー施設、レストランなど数多くあります。
収入は少なくても資産があるシニア層にとって、料金の割引は消費意欲を刺激するインセンティブとして効果的です。そこを狙って各社とも割引メニューを競っています。
カードを活用したマーケティング戦略
一方、カードによる優良顧客の囲い込みもまた、消費者を顧客とするサービス業にとっては、重要なマーケティング戦略です。
ローソンやTUTAYAは会員数を増やすことで、大量の顧客データを収集・蓄積し、自社や提携企業のマーケティングに活用しています。また、百貨店でも、カード会員へのサービスを手厚くしてそのライフタイムバリューの獲得に努めています。さらに、会員がカードをクレジットカードとして利用することで発生する決済手数料収入は、百貨店にとって大きな収益源となってきました。営業利益にカード事業が占める比率は、高島屋で12%、三越伊勢丹で17%に達しています。消費税増税の反動で自店舗の売上が低迷する百貨店にとって無視できない数字です。
この顧客を囲い込みそのロイヤリティを高めるカード事業とシニアを獲得するシニア割引とが結びつき、シニア割引付きカードが増えています。
シニア割引をカードと結びつけることにより、企業は、シニア顧客を増やすだけでなく、その購買行動のデータを収集し、どのような顧客がどのような頻度で何を購入したかを統計的に分析できるようになります。その情報は、商品の品ぞろえや新商品の開発に役立てることができます。
シニアの消費者にとっても、顧客のニーズを的確に把握した商品やサービスがリーズナブルな価格で提供されることは望ましいことです。今後のシニア向け優遇カードのサービスの拡充に期待しましょう。