消費増税まえの消費者行動は?
資料:「消費税増税に関する調査」楽天リサーチ 2014/2月
3人に1人は増税前の購入、購入予定
4月の消費税増税が、いよいよ迫ってきました。
2月に入ってスーパーマーケットに行くと、税抜き価格と税込み価格の両方が表示されていたり、「当店の表示価格は税抜き価格です」とあちらこちらに貼り紙がされていたり…
大型商品の購入予定も特になく、これまであまり税金が上がることを意識してこなかったのですが、イヤでも考えさせられる日々となってきました。
皆さんは、増税を前に購入したもの、購入を予定しているものは何かありますか?
ヤフーが昨年11月に実施した「消費税増税による購入意向調査」では、60代以上の男性の主要商品の購入意向は、自動車で29.7%、AV・家電製品では35.9%、IT・電子機器30.2%、日用品36.9%、食品・飲料32.3%でした。40代女性の日用品購入意向が48.9%、20代男性の47.4%がAV機器・家電を購入・購入予定としているのなどと比べると決してそれぞれの購入意向が高いという訳ではありませんが、すべての商品群で、3人にひとりは購入を考えている、という状況です。
駆け込み需要と増税後の反動
駆け込み需要は高額な商品ほど早く始まる傾向があり、自動車は1月の新車販売台数が前年同月比29.4%増と駆け込み需要が既に本格化しています。
「人気車種に販売が集中しており、生産が間に合わない可能性がある」(自販連、日本経済新聞2014/2/3)ほどとのこと。
家電製品にはまだ大きな動きがないようですが、これから本格化してくるのか、それとも地上デジタル放送への移行や家電エコポイント制度で、必要なものは既に買い替えが済んでいるので駆け込み需要はたいしてないのは、という見方もあるようです。
自動車や大型の家電製品などは、税金が上がるといっても買い替えを先取りするという程度で必要がなければ敢えて購入するものでもありません。
しかし、日用品や食料品となると、いくら単価が安いとは言っても、チリも積もれば…ですから、買えるものは買っておこうと考える人が増えるであろうことは想像に難くありません。
その需要を取り込もうと、ティッシュや洗剤などの日用品メーカーは在庫を積み増しているとのことですし、西友が「増税前にストック買い(まとめ買い)!キャンペーン」を展開したり、ダイエーが週替わりの日用品セールを3月末まで行うなど、小売り側の販促策もこれから益々活発化していくことでしょう。
一方、景気動向を考えると、気になるのは増税後の節約や駆け込み需要の反動です。
今の時点でも、「外食・飲み会費」を初め、「光熱費」「ファッション費」「日用消耗品」などを節約しようと思っている人が半数を超えています。
ちなみに、60代以上の男性で最も節約意向が髙いのは「日用消耗品」、以下、「ファッション費」「外食・飲み会費」「交際費」と続いています。(楽天リサーチ「消費税増税に関する調査」2014年2月)
消費者にとっては、日用消耗品は買いだめやまとめ買いもできますが、税金が上がる前に外食をしておこうとか、今のうちに旅行に行っておこう、ということにはなかなかいきません。
でも、3月中に結婚式をあげようというカップルが増えているなどという話を耳にすると、「サービスの駆け込み需要」もない話ではないのかも。
3月はゴルフ場の予約が取りづらくなるかもしれませんね。