携帯キャリアのスマホ戦線-シニアの陣-

sumaho

シニア層スマホ保有は約2割。使いこなせているのは1割強。

スマートフォン、お持ちですか?使っていますか?

IDCジャパンの調査によると、スマートフォンの家庭市場における所有率は49.8%。

(国内モバイル/クライアントコンピューティング市場 家庭ユーザー利用実態調査 2013/10月)。

ただし、10-20歳代の所有率が76%、30歳代でも6割を超えているのに対し、50歳代では約4割、60歳代以上では約2割にとどまっています。

シニア、プレシニアにとっては、スマホはまだ“誰もが持っている”というモノではないようです。

 

また、スマホを使っているというシニアでも、「使いこなせていると感じている」のは14.4%にすぎず、3分の1以上のシニアが「使いこなせていない」と感じているという調査結果もあります。

(IMJ「シニア世代(60-84歳)のスマートフォン利用に関する実態調査」2013年8月)

事業者側の本気のシニアアピール

一方、事業者側にとっては、所有率が6-7割という若年層にさらに拡販するのはなかなか難しいこともあり、シニア層へのアピールが市場拡大のポイントになってきています。

 

携帯電話の普及期に「らくらくフォン」でシニア層を取り込むことに成功したドコモは「らくらくスマートフォン」を2012年に発売。

機能の拡大や改良を重ね、2013年秋からは無料メッセージ・通話サービスLINEを利用できるようにした機種も発売しています。

シニアにLINEというのは、一見ミスマッチのようにも思えますが、スタンプを使うとたくさんの文字入力をせずとも気持ちを伝えることができますので、意外とシニアには向いているのかもしれません。

 

KDDIは、シニア向けのサポートサービスに力を入れています。会員制の「auスマートサポート」では、ユーザーごとに専任のスタッフが対応する24時間電話相談サービスを提供。

深夜でも困ったときにはいつでも相談に乗ってもらえ、しかも担当者が決まっているので一から十まで説明しなくてもそれまでの経緯を分かってもらえる…。

有料サービスではありますが、使いこなしたいと考える人にはなかなか心強いサービスといえましょう。

電話サポートだけでは足りないという利用者には、スタッフがこれは自宅を直接訪問し、初期設定やスマホの使い方などを説明する「スマホ訪問サポート」サービスもあり、また契約する前に実際に使ってみることのできる「スマホお試しレンタル」も用意されているそうです。

ついにバスツアーまで!?

さらに、会員向けのバスツアーというユニークな企画もあります。バスに乗って観光地を巡りながら、スマホの使い方をマスターするというもので、昨年9月に東京、11月に京都で実施されたそうです。

会議室でスマホの基本的な使い方を習った後、バスで観光地を巡り写真を撮ったり、LINEでやりとりをしたり。

3-4人ずつのグループに1人使い方を教えるサポート役が付き、操作に困ったときにはすぐに教えてもらうことができるという至れり尽くせりの旅で、初めてスマホに触ったというシニアの方でもみるみるうちに操作に慣れていったそうです。

 

私も、決まったことにしか使っておらずスマホをフルに活用しているとは、とても言えそうにありません。自分で何とかする!と肩肘張らずに、こんな色々なサービスがあるのならそれを活用したほうがいいのかもしれませんね。