電話問い合わせの50%超は50代以上-クレーマーの実態とは-

名称未設定-1

皆さんは、自分が購入した商品や利用したサービスについて、苦情・クレームを言ったことはありますか?

ある調査によると、「これまでにクレーム・苦情を言ったことがある」人は7割を超えています。クレームの内容は、「購入した商品に不満があった(41%)」、「飲食店でのサービスが悪かった(29%)」、「質問をした際の相手の対応が悪かった(19%)」など。

クレームに関して

このようなクレームを受けると、企業や店舗は謝罪をし、返金や商品の交換といった対応をすることになります。その対応については6割以上の人が概ね満足しているものの、「対応が悪く全く満足できなかった」という人も3割近くに達しているそうです。

クレームを言った結果

一方、クレームを言われた側の企業・店舗にとっては、クレームが「納得できる内容で真摯に受け止めた」というのは3分の一に留まり、「大したことが無いのにおおげさである」と感じられたり(32%)」、「悪質なクレーマーである」と感じられた(26%)りすることが多いようなのです。(「クレーム・苦情に関する意識調査」 日本法規情報 2014/2月調査)

クレームの感じ方

苦情を言う側にしてみれば、何の理由もなく文句をつけている訳ではありませんし、実際問題として相手の対応に全く誠意が見られないようなケースもあることと思います。が、思い込みが強すぎたり、つい度を越してしまったりして、企業・店舗側にとって迷惑なクレーマーと受け止められてしまうというケースも無きにしも非ず、なのかもしれません。

実は、電話で企業に問い合わせをする人の半数以上は50歳代以上で、60歳代以上が35.8%を占めているとのこと(「過去1年以内にコールセンターに問い合わせをした人」の年代別割合、リックテレコム 2014/4月調査)。

コールセンターへの問合せ

そもそも高齢者の数が増えていますし、商品の取り扱いやサービスの仕組みなどがどんどん複雑となり高齢者にはわかりづらくなって、問い合わせをせざるを得ないということも増えているのでしょう。

しかしながら、「面倒なクレームを持ち込むのは圧倒的に男性高齢者」であり、「会社中心主義の人生を送ってきたため、女性に比べ地域に居場所はなく孤独でもある。持て余したエネルギーを最もぶつけやすいのは企業。特に逃げ場のない顧客相談窓口は格好の“標的”になる」などという現場の声もあるとのこと。
(日本経済新聞電子版 2015/1/20)

さらに最近では、商品に不良があった際、それを交換しただけでは話が終わらず、不良品発生の原因を特定し報告書を出して欲しい、今後の対策をまとめましょう、などと、あたかも指導的立場にたっているかのようにふるまうという人も増えているとのこと。企業側には“上司気取り型クレーム”“昔取ったきねづか型クレーム”などと呼ばれているそうです。たぶん、本人は自分がクレーマーと扱われているとは思っていないでしょうし、相手のことを考えての行動であると思っているかもしれません。

知らず知らずのうちにクレーマーと化していないか。我が身を常に振り返って行動することが欠かせないようです。