-第1回-人が仕事をする基礎
始めまして。堤佐多雄です。
プレシニアという、これからシニア(高齢者)を目指す人たちに、楽しい高齢社会を実現するには、どうしたらよいかについて、毎回、読みきりの「コラム」形式でお話しします。
65歳以上の人を高齢者というのは世界共通の概念で、全人口に占める高齢者の比率を、「高齢化率」と言いますが、これが7%を超えると高齢化社会(中国)、14%以上は高齢社会(アメリカ)、21%以上となると、超高齢社会となります(日本)。
日本は、もうすでに24%になっていて、2030年には30%、2050年には、40%に近くなっていると予測されています。
私はすでに高齢者に入っていますので、仲間が増えるとどうなるのか、という心配をしていますが、高齢者にとって一番の問題は、年金の支給額が、少しずつ減らされて来ること、
それに、消費税率が少しづつ上げられてくることです。
どちらも、財政の基本問題なので、年金と医療費の必要な高齢者が増えるとともに、社会福祉への支出が増えることは避けることが出来ず、すなわち年金の支出を抑え、広く薄く簡単に徴税できる消費税の率が上昇するであろうことは、簡単に予測できます。
そこで、「プレシニアの皆さん」に考えてもらわなければならないのは、どうすれば、この難問に対応することができるだろうか、ということです。現在50代の皆さんが65歳を超えるのは、2030年ごろ、高齢者率30%時代、現在30台の人が65歳になるのは、
2050年ごろ、高齢者率が40%に近い時代です。世の中全体の活性度も下がっているでしょうし、厳しい社会・経済環境のなかで、多数のご同輩に囲まれ、その中で自分なりの生き方・働き方、を見つけていかないと、大変な苦労をすることになるでしょう。
そこで、私は一番大切なことは「健康を維持する」ということだと思います。案外な答えと思われる方は、人生の収支バランスがどのような内容になっているかを、よく分かっていない方であると思います。ご本人を含んで家族一同が、心身共に健康に過ごしているというのが、非常に大切です。心身ともに、ということであり、家族一同が、ということでもあります。あなたは、大きな病気にならないように規則正しい生活をし、ストレスから、
身を守る必要があります。家族の中でこのような危険に立っている人がいないか、注意を怠らないことも、重要です。この基礎があって、始めて、仕事に向き合うことが出来ます。
心身と家族に心配がないと、後はすべてが「いい方向に循環」します。
先ず、仕事に向かう姿勢が前向きになります。無理はしないがそれを優先する限りにおいて、最善を尽くそうという仕事への優先順位が明確であるので、周囲から信頼されます。
そこで、どんな仕事をするのかが自然に考えられるのですが、考えなければならないことはそれぞれに異なり、誰がその仕事をするのかによって、その仕事の成果は異なっていく。したがって、簡単に仕事の探し方、学び方を、こうだと、決めてかかって説明することは、実際には難しいのです。これからが、プロの出番ですね。
プレシニアの皆さんに、少しづつ「仕事とは」の話を具体的にお話しして、高齢者社会を、より楽しく、意味のある内容を人よりも早く準備できるよう、がんばりましょう。