ベテランが「ベテラン」として働ける場を

最近の60代はとても若々しく感じます。周りを見渡してそう思う機会が、本当に多くあります。
皆さんの周りではいかがでしょうか?

見た目もそうですが、その人の発する雰囲気や受ける印象は、完全に現役のビジネスマン、ビジネスウーマンそのもの。大体、昨日までバリバリ現役で仕事をしていた方に、能力差も本人の意向も考慮せずに年齢のみで線引きをして「では今日で仕事は引退ですよ、お疲れ様でした」というのが、そもそも乱暴な話です。

かといって、引き続き若い世代と同じ労働条件で働くのは、それは体力的にも現実的ではない。
現状の雇用システムに合わせようとすれば、シニア世代の経験や技術は活かし切れない。
それならば「働き方」そのものを見直すことは出来ないのか ―。

本日は、そんな新しい試みをご紹介します。

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トヨタ自動車が60歳定年以降の再雇用を視野に、ベテラン社員専用の生産ラインを設けたことが3日、分かった。ラインを通常よりもゆっくりと流し、車種も1種類に限定するなどし、体力が落ちた高齢社員が働きやすい環境を整えた。希望者を65歳まで雇用することを義務付ける「改正高年齢者雇用安定法」が4月に施行されたことに対応し、雇用の受け皿を広げる。ベテラン専用の生産ラインは珍しく、他のメーカーにも影響しそうだ。


少子高齢化の中、労働力人口の低下が叫ばれて久しいですが、一方で、高い能力を持っていながら、労働時間等の条件が合わないがために、本来の能力を活かすことの出来ない職を仕方なく選んでいる。そんな方々がたくさんいます。

社会に労働力が無いのではないのです。
活かすことが出来ず埋もれているだけであって、この潜在的な労働力を活かせる多様な「場」を作っていくことが、根本的な解決策になるに違いありません。