30代ビジネスマン諸君!30年後の働き方考えてる?①
-30年後の働き方想像できますか?-
今第一線で働いている30代ビジネスマンもいつかはシニアになります。
2030年3人に1人が高齢者という超高齢化の未来が見えている今、
自分がその高齢者の仲間入りをしたときに
世の中はどうなってるのか?働き方はどうなっているのか?そんなお話をざっくばらんにしていただきました。
メンバーは、
大手IT企業勤務のSさん(34歳)と大手メーカー勤務のMさん(31歳)。
それに弊社代表三上(30歳)が加わります。今までのキャリアや、現在の業界、職種の違う3人によるそれぞれ全く違う視点での座談会は大いに盛り上がりました。
年齢は仕事をする上で重要か?
-三上 まずお二人にお伺いしたいことは、「年齢は仕事をするうえで重要か?」ということです。
-Sさん 年齢が大事かどうかというのにお答えできてるかわかりませんが、各年代で身に着けなければいけないスキルや経験はあると思います。
そこをきちんと意識して身に着けれるかどうか。
それは早ければ早いほどビジネスとしては成功すると思うので、年代で身に着けて置くスキルはあるかなと思っています。
具体的に言うと20代は、戦闘力。いかに効率よく作業がこなせるかということですね。
30代前半は企画力。価値のあるものを生み出せるか?+マネージメント力ですね。
40,50代は人として尊敬されるかどうか、人とのつながりで仕事を生み出せるかどうか。最後は経営力ですね。
それをとても短く習得できた人は年齢は関係ないですが、
普通に会社員としてコツコツやっていくというのであれば、
年代に合ったスキルを年齢を重ねるごとに得ていくという形になるんじゃないでしょうか?
だから、年齢が関係するかどうかは各人のスキルによるところだと思います。
たとえば経営までの能力を10代で手に入れる人もいると思います。
でも一般的にはコツコツ積み重ねる事さえできていない人がいるなという印象です。
-Mさん 仕事をする上で測られるものとして「センス」か「経験か」という軸もあると思います。
センスのある人は経験が無くても、本人が持っているセンスで経験を超えてしまうこともありますし、
それに対してじっくりと時間をかけることによって、スキルが磨かれ素晴らしいものを生み出す人もいますよ。
センスのある人は時間は関係ないんじゃないですか。
40代、50代で実践するようなことを、20代後半でやっているケースもある。
でも多くの人が出来るわけではない。
そういう意味でいうと年齢というのは経験を重ねていくという指標であると言えると思いますよ。
-三上 つまり能力ある人は年齢関係ないが、年齢積んでもそれに見合う経験やスキルが身についていない人は労働市場では価値が低いという事でしょうかね?
-Sさん そうですね。
社外からの評価意識してる?
-三上 例えば私が出会った求職者の方の中に、
大企業で働いてきて、そこそこ上の役職まで出世も果たした。
けれど会社を定年退職してしまうと、その人は労働市場では価値が良くわからないという人がいるのですが、
お二人は社外からの評価をどう意識しますか?またジャッジを受ける機会を持っていますか?
-Sさん 会社の看板を背負わない状況での評価という事ですよね?
話を分けると、エンジニアはスキルや資格で評価できるので数値化しやすいと思います。
他方で営業や企画は、他己評価です。
他人にどれだけ評価されるのかが重要なので、人脈があり、信頼されてるか。
外の会社からうちに来ないかと言われるような人かどうかですね。
外に出ないで中にいると中での評価しかわからない。
外には外の評価があってその外の評価からウチに来てくれとお声がかかるのであれば評価されているでしょう。
何を自分の資産とするかが重要ですかね。
例えばネットワークを持ってる、顧客リストなどは外側の資産です。人間性や信頼性などは内側の資産ですよね。
就職じゃなくて「就社」!?
-Mさん 私は短絡的に言うと“わからない”というのが実感です。
外形的に評価できるものは、中でも外でも変わらず評価される。
ただ、目に見えない、数値化できないものも大切だと思っているんです。
人の評価に関する仕事をすることもあるのですが、どんなに能力や資格が素晴らしくて「この人はいい!」と思って中途採用をしても活躍できない場合がある。
外から人の評価を行うっていうのは難しくて、最終的にはその人を中に取り込まないと本当の評価はできないと思うんです。
-三上 なるほど、つまり社外から客観的に評価するっていうのは難しいという事ですかね。
-Mさん だからこそ中途採用とかは面接を重ねてそこをなんとか見極めようということじゃないですかね。
スペックだけで選ぶのであれば、書面上で審査して面接でもその中身に嘘が無いか専門的な質問をするだけでいい。
それだけで評価が出来るのであれば、転職市場はもっと大胆に動くはずです。
日本だと就職じゃなくて「就社」と言われてるから、個々の会社の文化や風習みたいなものがありますよね。
そこが評価として難しいんです。
本人もそこは他社では評価されないと思っています。しかしそういったところのウエイトがわりと大きいことも、評価を難しくさせているのかなと思いますね。
-三上 Sさんは社内の評価とか社外の評価とか自分の価値をはかるときどういったアクションをしますか?
-Sさん 僕変わってるんですけど、人からの評価ってあんまり気にしないんです。
嫌われているとか好かれてるとかの概念もあまり興味が無くて、自分を図る時は結果しか見てません。
自分が狙った到達点に達した時は良い評価。だめなら評価としては低いんだと。
目的が定まっているので、それに向かってどう達成するか。足りないものはなにか?どこから持ってくるか?を一番に考えます。
結果、価値判断を自分におかないんです。
評価が大事なのではなくて、目的が大事です。
評価を自分に持つのか、目標物に持つのかどちらかになると思うんですけど、多くは他人からの自分の評価を気にすると思います。
それってあまり価値が無いように思うんです。
「なんとなくいけちゃう」社会って?
-三上 私はたくさんの求職者の方に会うのですが、自分のキャリアのふりかえりができていない人が多いんです。
自分が何者であって、何ができるのかをきちんと話せる人が少ない。
そういった振り返りをする機会は普通に働いててあります?
-Mさん 普通に働いているとなかなかないです。
今日のメンバーの中で僕だけが最初の会社にずっといるんですが、
当然目標管理の形で半期に一度とか振り返りは上司とします。
ただ、入社して30歳過ぎるまでの棚卸というとやってないと思います。
転職活動した人はその時点で「自分は何者か」という棚卸はすると思いますが、
そういう機会が無く、何となくいっちゃうと、そのままいっちゃいますね。55歳まで。
-三上 逆に言うとなんとなくいけちゃうということですよね。
-Mさん これから大変なのは20代から40代前半ぐらいまでに積んできた経験やスキルでは、
50代や60代まではいけないかもしれないということです。
貯金を食いつぶすように40代ぐらいで使い果たす可能性もあります。
だから何を新たに取りこんでいくのか。そこが大きなポイントになると思います。
ただ、意識していれば、20代30代で得たものを40代50代で発揮することもできます。
20代のうちからマネージメントをする人を見て、
自分ならどうするのかというのを若いうちから考えていけば環境を変えなくてもできる可能性がありますが、
なんとなく目の前の仕事をこなすというのであれば、
40歳以上から55歳くらいまでに蓄積したスキル等が枯渇していく可能性が今後はあるかなと考えますね。
-Sさん 先ほど出た「就社」というのが悪しき文化で、
それが、働かない・スキルのない人が会社に残れるという弊害を生んでいると思います。
会社は法律の壁があり、結局クビにできないので、本人がいようと思えばいつまででもいれる。
-三上 人間は安きに従うという事がありますからね。
ベンチャーの時に必要な人材と大手になった時に必要な人材って違う
-Sさん 会社というのはいろんな段階を経ていきます。
最初はベンチャーでだんだん人が増えてきて、とても大きな組織になる。
ベンチャーの時に必要な人材と大手になった時に必要な人材って違うのでその弊害が出てくるんです。
ベンチャー時代は何も考えずに馬車馬のようにはたらける人は必要でしたが、
ある程度資本も大きくなり態勢が整えられるとそこまで培ってきたことをいかして新しい価値を生む時期に入るんですよ。
そこでは頭を使って仕事をする人が必要になる。
会社が変わっていることを認識しなくてはいけないんです。
会社が変わっている中で、会社が何を求めているのかを敏感に察知しなくてはいけない。
変わっていることに気付ける人は、ちゃんと気付いてそのためのスキルを身につけたりということが出来るんですよね。
-三上 ちなみに大手メーカーはどうですか?
-Mさん 同じですよ。過渡期じゃないだけで能力がなくても会社に居れちゃうという状態は同じです。
それって評価側の問題だと思うんですよ。
クビにできないとありましたが、やろうと思えばできなくはない。
給料下げるのも大変ですができる。合理性があればできますよ。
ただそれを本人に対して言える人がいない。嫌なんですよだれでも。言う方も大変ですからね。
いい意味で家族的というか仲良くやろうぜというなかで、そこをきちんと言えないことが根本的な弊害を生んでいるんです。
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